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おしゃべりコラム03「社内マーケターが導入事例コンテンツを任されたときに知っておくべきこと」

2023年01月26日

プロインタビュアー伊藤秋廣が“おしゃべり”の如く一気に書き上げるコラム、乱筆乱文、ご容赦ください。

マーケターの時代ですね。マーケティング専門会社はもちろん、広告代理店、制作会社、事業会社等々、気が利いた会社なら組織の規模に関係なくマーケターを置く。フリーランサーのマーケターもいる。様々なポジションに様々なマーケターがいる。プロフェッショナルから、“なんちゃって”まで様々なマーケターがいる。イマドキはエンジニアかマーケターの需要が高いから、イケてる人はそのどちらかに属しているイメージで、特に文系職で野心ある人はみんな、マーケターを目指しているから(偏見)、“一億総マーケター時代”って言い過ぎかもだけど、とにかくたくさんいらっしゃる。まあ、マーケターに資格はなく名乗ればなれちゃう職業だったりするので、抜きん出るためには勉強は必要なんだろうなぁ。勉強熱心でセンスのある方が大成しているのかなと。それは我々インタビューライターも一緒。名乗れば誰もがインタビュアー、誰もがライター…。頑張らないといけません。

 

さて、僕の偏見はその辺にしておいて、早速ですが本題に。弊社もオファーをいただいていますが、マーケターが取り組むべき仕事のなかで、もっとも手っ取り早い施策が「導入事例コンテンツ」の制作でしょう。自社サービスの優位性を、具体的なストーリーに乗せて表現する「導入事例コンテンツ」は、BtoB領域、特に提案型のビジネスにおいては、他社との違いや優位性を打ち出すうえで欠かすことのできない施策のひとつと認識されています。特に事業会社において、導入事例の制作は、社内のマーケターが担当するケースが多く見られます。なぜなら代理店を巻き込むほど大袈裟な仕事ではありませんし、大きな予算をかけるのはナンセンス。自社サイトからぶら下がるWordPressページや外部サービスnote、軽いものなら各種SNSを活用するケースも見られます。

 

しかし、マーケターの皆さんはすぐに壁にぶつかります。なかなか続かないんですよ、継続的に更新しなければ意味がないとわかっているのに。導入事例コンテンツを1本、何とか頑張って23本のみ公開しているだけでは、その目的を十分に果たせてはいません。それどころか中途半端な本数を公開して、更新を止めてしまっては「これしか仕事をしていないのか?」「更新が途絶えているの、すなわち業績が悪いのでは?」と邪推され、むしろマイナスイメージになる可能性もあります。もちろん継続的にコンテンツを更新することは、SEO観点からも優位性があると考えられますが…。言うは易し行うは難し、マーケティング担当者としても頭を悩ませるところだと思います。

 

なぜ難しいのか。それは記事にご登場いただく顧客と貴社の営業担当という、必ずしも利害が一致しない関係者を交えながら、貴社サイトに訪れる読者、すなわち見込み客にとって意義のあるコンテンツを用意しなくてはならないという、複雑な構造になっているからに他ならないわけで。ということで、ここで一度、登場人物を整理してみましょう。

 

まずは、Aさん

ある事業会社に勤務するマーケティング担当者。上から「コンテンツマーケティングやれよ」と言われて、導入事例を作ることになった人ですね。

 

そして、Bさん

この事業会社の営業担当者ですね。この人は自分でテレアポして顧客を掴んで営業して買ってもらっているから、別にコンテンツマーケなんてどうでも良いのですよ。Aさんに言われて、自分のお客さんに導入事例に登場してもらうのって若干面倒だし、自分の売り上げに直結するわけでない(導入事例に登場するのは既存客。リピートはあるかもだけで、きついのは新規開拓だけで、そこには直接的には関係ないので)。

 

Bさんは、Aさんから見たら、売上を作っている営業さんなので、あんまり強くは言えません。あくまで協力してもらうスタンス。なので、Bさんにとってのメリットを示す必要があります。端的にいえば、顧客とのエンゲージメント強化、すなわちリピートいただく太い客にできるというメッセージを発信する必要があるわけですね。

 

続いてCさん

事例にご登場いただく顧客です。正式に言えばBさんのお客様で、Aさんとは面識がないのがほとんど。まあ、Bさんと仲が良ければ、Bさんの頼みだったら対応しても良いか、というスタンスですね。決裁者なら良いですが、もし上がいれば、Cさんは自分の上司にも、導入事例に出る旨を説明しないといけません。さらに明確な、登場するメリットや理由が必要になります。

 

そして、最後に導入事例の読者、正確に言えば、自社サイトに訪れる見込み客ですね。見込み客にとって良い記事とは何か?それは恐らく、どんな会社がこのサービスを使っているのか、購買動機や導入動機が自分の会社に当てはまるか、どんな風にサポートしてくれるのか、どんな流れで導入するのか?がわかるものです。サービスの特徴や利点は、他に説明書きがあるので、そっちを読めばよいし、すべての事例記事にサービスの特徴を書き込んでもくどくなるし、書いてあったら飛ばし読みされます。結局は、どんな会社が導入しているのかが気になるのでしょうね。「こういう会社が導入しているからうちも入れましょう」と見込み客の上司、決裁者を説得しやすいですから。

 

すなわち、この記事をつくるAさんにとっては、もちろん見込み客に自分事化してもらう情報を与えるのは重要ですが、それよりも目先のBさんとCさんが納得してくれるようなメリットを示さないといけない、協力してもらって登場してもらわないといけないわけです。以降の制作過程もスムーズにいくように、取材という機会を使って仲良くしないといけないという心理が働きます。なので、接待のような感覚なのかなと。絶対に失礼があってはなりません。

 

言い換えると、Aさんが見込み客にとって良いコンテンツを作り、問い合わせにつながりインバウンドセールスに寄与するためにはBさんとCさんの協力を得て、できるだけ数多くの会社がこんなに使っているのね、というのがわかる記事を作らなければなりません。だから同行したBさんとCさんが喜んでくれる、そんな取材じゃないと。Bさんにとってメリットが感じられれば、必然的にたくさんのCさんを登場させてくれて、導入事例記事の数が増えていく、継続的に更新できるという流れが生まれます。

 

とにかく現場が大事。失礼のない、どころかご満足いただくようなインタビュー、撮影を実施する必要があり、外部スタッフを採用する際にも、こういった営業マインドを理解していないライターやディレクターを起用する必要があるのです。

 

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