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【スモールビジネス研究】スモールビジネスの定義

2025年04月22日

スモールビジネスについて個人的意見を書きなぐるコラムシリーズ。初回は「スモールビジネスの定義」について。

「スモールビジネス」を私なりに定義するとしたら“個人クリエイター以上、個人事業主として起業する未満”とでもいいましょうか、立場としてはフリーランスなのだけれども、仕事も請負なのだけれども、なんとなく個人クリエイターの範疇を超え、それこそ他の専門家と一緒に仕事をしていくイメージ。しかも、単なるプロジェクトメンバーのひとりという立ち位置ではなく、自分が対顧客の窓口となって、ディレクションや営業的な役割も担っていく。自分が窓口となるので、お金と進行の管理をしなくてはならないし、ある程度は成果物の品質を担保する必要もあります。すなわち責任ある立場でメンバーをコントロールしながら一つの仕事を成し遂げていく、これが私の定義する「スモールビジネス」です。

自分でお金をコントロールするということは、見積書をつくってお客様と契約して、納品後に請求を立てて、入金があったら手伝ってもらった外注パートナーにギャラを振り込む。もちろん、見積もりには手配料やディレクション料、管理費を乗っけることになります。自分で手を動かす役務に対する代金以外に、いわゆる利益になるようなお金も請求するわけですね。

もし貴方が個人のデザイナーだったら、いつものデザイン料以外に、例えばカメラマンやコピーライターの手配料やプロジェクト管理料を受け取ることができます。これは立派なビジネスです。もちろんお金を受け取るのですから監督責任が生じます。自分が手配したクリエイターがしくじれば、すべての責任は手配者に集約されます。すなわち自分のミスでなくても怒られるし、下手をすれば顧客を失うことにもなりかねない。なので、責任=利益だと理解する必要があります。

もちろん、一人で職人的に仕事をしたいと考える人もいるでしょう。しかし仕事に対する責任が生じるのは個人のクリエイターでも一緒なので、必ずしもスモールビジネスで生じる責任について萎縮する必要はありません。売り上げ規模は間違いなく大きくなるし、うまくやれば利益だって大きくなります。協力してくれるメンバーと上手く連携すれば、同時に複数案件を進めることができます。自分一人では一つの仕事を終わらせてから、次の仕事に取り組まなくてはなりません。そうなると、せっかくのオファーを断わらざるを得ない状況になります。実にもったいない。

スモールビジネス化してパートナーを集めて、チームとして仕事を受けるようになれば、断ることなどなくなるし、同時進行で複数の案件を回すことだってできます。“自分が病気になったときにどうしよう?”“年齢がいって、仕事を受けれなくなったらどうしよう?”などといった“個人クリエイターあるある”的な心配も軽減されます。個人クリエイターこそ、本当にしっかりスモールビジネス化したほうがいい。それは自分のためだけではなく、顧客に不安を与えないためにも必要なことです。

これは私の持論ではありますが、“スモールビジネス化”はあくまで自分が手を動かしていた仕事の延長線上にあることが重要だと思っています。なかには最初から、自分はまったく手を動かさずに顧客対応だけして、ピンハネしてクリエイターに丸投げする、ディレクターと称しながらディレクションもしない人がいます。そういう人はクリエイターが離れていったらおしまい。一気に飯の種がなくなってしまいます。

例えば私だったら、インタビューライターでもあるので、個人としてインタビューしたり文章書いたりしてお金をもらいつつ、スモールビジネス化も進めてきました。その方がお客様にもパートナーにも信頼されます。やはり手を動かしていない人は信用ができない、“何もわかっていない”と思われがちだからです。そういった意味でも、クリエイター兼ビジネスパーソン、あるいはビジネス感覚を持ったクリエイターこそ“スモールビジネス化”を進めやすいのではないでしょうか。

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