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【インタビューコラム】一流のビジネスパーソンに認められる“質問力”の正体

2025年06月5日

ビジネスコミュニケーションにおいて重要な「質問力」について書きました。

導入事例コンテンツを制作するための取材にご同行いただく営業担当者から結構な割合で褒められるのだが、先日は抽象的な賛辞ではなく具体的に「伊藤さんの質問力がすごい」という素敵なコメントをいただけて嬉しかった。しかもさらに具体的に「伊藤さんは瞬時に先方のビジネスモデルを理解して、最適な質問を投げる」と。実におっしゃる通り。さすがは一流のビジネスパーソン(平均年収No.1の上場会社に在籍)。分析力ハンパない。

インタビューには質問力が重要だと、一般的には言われるが、質問力=理解力なのだと私は思う。さらにいえば、質問力というのは相手の話の根っこを理解したうえで「こうではないのですか?」と仮説を投げて、検証していく力だと思う。ここでいうところの理解力というは、事前に得た知識に対する理解ではない。相手の話を正確に理解する力だ。もちろん、業界知識は必要だが、時は中途半端な知識が邪魔になり、相手の話を柔軟に受け止め咀嚼することができなくなることも。理解力とは事前のお勉強で培われる類のものではない。インタビューにおいて不可欠となる理解力とは、当日の相手の話をすばやく読み取る力のことを指す。

もちろん、完ぺきな理解はありえない。だから、理解をするために仮説を投げてみる。言うなれば、理解力は仮説を投げるために必要で、仮説を投げて得られた反応がまた、理解を深めていく。理解と仮説は行ったり来たりしながら作用しあう。仮説なんだから、間違ってもいい。暴投だってあり。私などは、一度のインタビューの中で山ほど仮説を相手に投げつけている。「私の個人的な観点ではありますが、これこれこのように思うのですが、正しいですか?」と仮説をバンバン投げて、それが正しければ、相手は目の前の理解者=私に対してさらに話したくなると考えるだろうし、間違っていた、「いやいや、そうではない」と、そこから対話が始まる。すなわち投げかける仮説は合っていようと合ってまいと関係ない。相手の話が弾む起爆剤になる。

仮説は、いわば連想ゲームだ。相手の話の中からキーワードを見つけて反応し、瞬時に仮説を投げつける。これまで多くのインタビュー経験があるから、投げつける仮説はそれほど外れない。仮説にはインタビュアーの知識や関心度、人柄などを織り交ぜることができる。仮説を投げていると、それが単なるQAから対話になり、仮説の中に散りばめられた私の知性(決して高いわけではない)や理性(普通の人だね)、感性などを伝えることができる。相手に話をさせる力というのは、このように多様な要素が絡み合って成立する。経験、話術、人の表情を読む力など。「人間力」という表現は多少、使い古した感があるが、結局はそういうことなのだ。

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