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【BEST INTERVIEWS】フラワーアーティスト 宇田陽子さん

2021年06月29日
BEST INTERVIEWS

宇田陽子さんは、自らの仕事を“花と植物をつかって何かをつくる人”と表現。その言葉通り、時にはフラワーコーディネーターとしてイベントや展示会を彩るフラワーディスプレイを手掛け、また独自のブランドを立ち上げてアート作品を展開し、はたまた旦那さんと一緒におしゃれな花屋さんを経営したりと、その才能を遺憾なく発揮している。

「フラワーコーディネートとは、お客様からテーマをいただきながら、展示会やイベントのコンセプトやお客様の要望に合わせて、お花をセレクトして組み合わせていく仕事です。旬を迎える花々は、生命力にあふれています。そんな活き活きとしたお花をとりいれ、色調だけではなく、質感の違うものを組み合わせて構成するよう心がけています」

近年は、宇田さんの世界観に魅了され、すべてを任せてくれるお客さんがほとんどなのだとか。持ち味は、独特のカラーリングと、セオリーに則ってはいない、あやうくも絶妙なバランス感だ。

「通常のアレンジメントの考え方では、メインのお花を中心に据えて、サブ的要素のものを配していくのですが、私はメインとメインをぶつけたり、わざと反対色を合わせてみたりと、ちょっと人とは違ったアプローチで組み合わせていきます。色彩はもちろん、形状や大きさ、質感など、頭の中で直感的にバランスができていて、それを形にする。時間をかけて、あれこれいじっていくわけではないのです。だから、どうしてそうなのか?と理論的に説明できる人ではないのですね(笑)」

旦那さんと一緒に経営するショップに“logi”plants&flowersという店名を配したのも、そんな直感を大切にする宇田さんならではの哲学が込められている。

「“論理”=“logic”から一文字、“c”を抜いたのが“logi”。主人の発案ですが、この名前には、論理や定義ではなく、いきなり人の脳に届く、理由なしに感じる花の美しさの本質を込めています。私たちが目指すのは、人の心を揺さぶる美しさ、理屈のいらない美しさなのです」

人から依頼を受けて提案するコーディネートの仕事と同時に展開する独自ブランド「PAVILION!」では、よりアート色の強い作品群を展開。自らがやりたいことを自由に、一から考えて形にしているという。

「元々、アーティストになりたかったわけではないのですが、こういうものを作っておかないと、なんとなく自分の中のバランスがとれないような感覚になっていました。そのときに私が一番作りたいものを作っているので、毎年、作風が違ってきます」

そんな宇田さんの世界観がたっぷりつまった「logi plants&flowers」は、店舗であると同時にショールームでもあるため、ここに来れば、今の宇田さんの世界観が見えるのだとか。

「美術監督をはじめとする多くのプロフェッショナルと一緒に進めるコーディネートの仕事も刺激的ですし、自分の作品作りも好き。今後も、両方の仕事をバランスよく進めていきたいと思っています」

インタビュアー:伊藤秋廣(エーアイプロダクション)

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