イベントリポート『カレンナート展~8人の作家のカレンダーと原画展』


2019年12月10日から15日までの5日間、日本橋のArtMallギャラリーにて、『カレンナート展~8人の作家のカレンダーと原画展』が開催された。主催者の桶田修さんは「カレンナートはカレンダーとアートを合わせた造語。カレンダーを通じて、アートをすべての人の日常に普及したいという思いから企画しました」と説明する。
アートに興味が湧いたとしても、原画は高いし、どんな絵を購入して飾ればいいのかわからない。そんな敷居を低くできるのがカレンダーなのだと桶田さんは述べる。
「カレンダーは月が変われば次のアートになるし、一年経ったらまた新しい気持ちで別のカレンダーに変えることができます。しかも1000~2000円とリーズナブルなので、気楽にアートを楽しめるツールとしては最適。そういった感覚になってもらえると嬉しいです」
デジタルガジェットの普及によるものか、企業が配布するカレンダーも年々減っているという。けれど、紙に印刷されたカレンダーや原画には、ボタン一つで切り替わったり、消去されてしまうデジタルツールにはない愛着が生まれる。
「単に日付を確認するという機能としてのカレンダーだけでなく、アートを身近なものとして楽しめる、その入口としての役割になっていけたら。そういう実証実験のような感覚で開催しています」
作家はInstagramを通じて募集をしたり、声をかけたりしたのだという。
「基本的には、皆さん自分でカレンダーを作成している方ばかり。収益をあげたいと考えている人も、表現の場として考えている人もいますが、いずれにせよ、どうしても制作する数が少ないので作家さんの負担が大きい。そういった方々への手助けができればという思いもあります」
2020年は、開催場所を増やしたり、ワークショップを企画するなどの“仕掛け”も考えていきたいという桶田氏。最新情報は公式サイトで確認できる。
CALENART(カレンナート) アートをカレンダーで楽しもう