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余っている駐車場をお裾分けして、誰かの“会いたい”気持ちをつなぐ

2020年06月19日
シェアリングエコノミー

個人所有の“空き”駐車場をシェアすることで副収入が得られる『akippa』。どのようなオーナーが利用しているのか、どのような立地が貸し出しに適しているのかなど気になる点を聞いた。

――どのような事例があるのでしょうか。

最近は、高齢者ドライバーの交通事故が多発。免許を返納されて自家用車が不要となり、空いた駐車場を貸し出すケースが増えています。年金にプラスして月々数万円が入ってくるため、利用者から非常に喜ばれていますね。転勤など生活環境の変化に伴い駐車場が空くというケースもあります。地方になるとオーナーがお持ちになられている月極駐車場の平米数が大きくなるため、弊社と契約してけっこう得をしているという話もお聞きします。観光地に近ければなおさらのこと。例えば金沢の兼六園周辺などには1000か所ほどの登録駐車場があります。

――なるほど。貸し出すのに最適な場所の条件があったら教えてください。

路上駐車が取り締まられる場所かどうかがポイントになります。それだけ需要が多いということで意外と住宅街でもユーザーがいるということですね。地方の場合には、近辺にイベントスペースがある場合、開催日のみ需要があって単価が高くなるケースがあります。使用しないスペースを週末だけ開放していただくだけでも、副収入としては十分だと思います。

――今後の展開を教えてください。

現在はコロナの影響で若干足踏みをしていますが、海外にサービスを拡げていきたいなと思います。これまではパーキングプラットフォームとして展開してきましたが、今後のEVや自動運転の時代を見据え、駐車場も変化していくと考えており、将来的には駐車しながら充電もできるようにしたいと思っています。世界中にパーキングプラットフォームとして拡大しながらモビリティとのかかわりを増やしていくつもりです。国内では自動車の保有台数の伸びが鈍化してきていますが、海外では増加傾向にあります。特に東南アジアでは若い人の収入が増え、車を持ち始めているので、世界的に見ればまだまだ需要は高まっていくものと思います。スマートフォンとモビリティを組み合わせ、さらに地面を抑えているモデルは世界的にも珍しく、差別化できるものと確信しています。

――読者へのメッセージをお願いします。

「シェア」という言葉にするとハードルが高いように感じるかもしれませんが、要するに昔からある“お裾分け”という、ご近所付き合いの文化。現代社会では、駐車場がないことで困っている人が多くて、例えばおばあちゃんの家に気軽に帰省できないということが起きています。余っている駐車場を“お裾分け”感覚で貸し出すことで、誰かの“会いたい”という気持ちをつなぐことができます。それが社会とのつながりにもなりますし、収益にもつながるので、言うなれば社会性、収益性の両面から社会貢献ができるサービスと自負しています。繰り返すようですが、誰も損をしないビジネスモデルになっているので、興味を持たれた方はぜひ、お気軽にご登録いただければと思います。

 

akippa株式会社

代表取締役社長 CEO

金谷 元気氏

高校卒業後4年間、Jリーガーを目指し関西リーグなどでプレー。引退後に上場企業にて営業を経験し、2009年2月に24歳で起業。14年に駐車場予約アプリ『akippa』をリリース。

 

(豊かな暮らしを創るコミュニティ・ペーパー「ZENCLUB」6月号に掲載)

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