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【連載コラム】使う人が綺麗に見えるキッチンのつくり方

2020年07月25日

日本における唯一無二の『キッチンデザイナー』として活躍中の和田浩一氏が“理想のキッチン”について語る連載企画。今回は奥様を綺麗に見せるキッチン第2段を語ります。

前回、奥様が綺麗に見えるキッチンについてお話ししました。そのための風景を整えるという内容でした。

キッチンそのもの使っている人が綺麗に見えるということは、使いやすいということにつながり、ひいては、料理の腕が上がる、料理が美味しいということは幸せな家庭になりますよね。

では使いやすいキッチンとはどういうことか。まずワークトップの高さを考えましょう。少し前まで『MOCO’Sキッチン』という番組のコーナがありました。俳優の速水もこみち氏が料理をする番組でしたが、番組ではオリーブオイルを高いところから大量に垂らす姿が話題になっていました。これはワークトップの高さが低かったからなのですが、その証拠に彼が包丁を使うシーンでは極端な前屈みで使用され、とても優雅とは言い難い姿勢でした。てっきり番組上の演出だと思っていましたが、ある日ゲストが来た時に見たら、そのゲストにとっては普通の高さでした。そこで調べると速水氏の身長は186cm。ワークトップの高さを決める公式に「身長÷2+5cm」というのがありますから、これにあてはめると98cm。つまり一般的なキッチンよりも13cmも高いことになります。しかも彼の体型を考えると1mを超えてもおかしくありません。

このように、私たちキッチンデザイナーは施主の体型や使い勝手に合わせて、一つ一つキッチンを提案しているのです。

 

(豊かな暮らしを創るコミュニティ・ペーパー「ZENCLUB」4月号に掲載)

和田 浩一 /株式会社STUDIO KAZ代表
キッチンデザイナー・インテリアデザイナー
1965年福岡県生まれ。オーダーキッチンのエキスパートとして、空間デザイン、キッチンデザイン、プロダクトデザインやグラフィックデザインなどに携わる。1994年の事務所設立以来800件以上のオーダーキッチンに携わる。
キッチンスペースプランニングコンクールや住まいのインテリアコーディネーションコンテスト、グッドデザイン賞など受賞歴多数。
2014年~キッチンアカデミー主宰。1998年~2012年バンタンデザイン研究所非常勤講師、2002年~2006年工学院大学専門学校非常勤講師、2014年~東京デザインプレックス研究所非常勤講師。
著書に『キッチンをつくる―KITCHENING』(彰国社)、『世界で一番やさしいインテリア』(エクスナレッジ)、
『世界で一番やさしい家具設計』(エクスナレッジ)他。