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【現場直送コラム】「ディレクションってなんなん?」

2022年02月1日

2021年度は、450名の方にインタビューさせていただいた超現場主義の私・日本で三本の指に入るプロインタビュアー伊藤秋廣が、コンテンツ制作にかかわる現場経験をコラム化しようというシリーズ。今回は「ディレクションってなんなん?」というテーマでサクッとイカせていただきます。

ディレクションとはすなわち、ディレクターという肩書きを持った方のお仕事ですね。ディレクターって、いかにも業界人っぽい響きがしませんか。かっこいいし、モテそう。なんか80年代的な香りがします。他にもプロデューサーとかADとか、ディレクターの頭にアートをかぶせたアートディレクターとか。マスコミやクリエイティブの現場でよく耳にする職種ですよね。

ディレクターって、一般的には現場を監督する人を指します。コンテンツ制作現場、私たちが請け負っているインタビュー・取材の場にもディレクターがいます。でも現場、会社によって微妙に役割が違いますよね。どこまでがディレクションなのか、その役割の線引きは難しいというか、曖昧というか、例えば会社様によっては、コンテンツ企画もディレクターの役割に含めるケースもありましたね。でも、まあほとんどの会社様においては、平たく言えば“円滑に現場を進行させる役割”を指していたりしますね。

あくまで一例ですが、まずコンテンツができあがるまでの流れを説明しておきますね。お金を出してくれるクライアントの要望を営業経由で受け止めて、プロデューサーが企画立案、制作予算を決めるなど統括的に管理。そしてディレクターが、プロデューサーのイメージを汲み取りながら現場を仕切って制作を進めるって感じですかね。

これらの役割をしっかり分業している会社と、“制作担当”がこれらすべての仕事を一括でやっているケースがあります。まあ、分業した方がクオリティも担保できるし、ぶっちゃけ僕らクリエイターもやりやすいのですが、それは大きなメディアや広告代理店、制作会社の話。ほとんどが一括管理なのですが、まあ、肩書きだけのPとかDとか並んでいるだけで実質、仕事をしていないっていう会社より、全然やりやすい(汗)。

話が横文字にそれましたが(笑)、もっと具体的にいえば、ディレクターというのは、取材や撮影の段取りをして、クリエイターを集めて、当日はどのような写真を撮るか、カメラマンに指示を出したり、確認したり。予定通り進行しているかタイムキープをしたり。僕のようなインタビュアーに対しては、どんな企画に沿って、どのような話を聞いて、どう表現するのかを決め、あるいはイメージ通りに現場が進むか、現場だけでなく、制作全体がきちんと進んでいくかをしっかり監督する人です。現場掌握力、現場コントロール力の高い人ほど“デキるディレクター”って評価になります。

一般的に、ディレクターは、私たちのような専門クリエイターを監督する立場、私たちにとってのクライアントに属しています。コンテンツ制作会社やメディアに所属していますが、オウンドメディアや導入事例コンテンツなど、事業会社発信のコンテンツの場合、その事業会社がディレクターを用意することもあります。ディレクターが所属する制作会社やメディアのクライアントがお金を出すスポンサー(=エンドユーザー)です。

なので、クリエイターとクライアントの間に立って、どちらかというとクライアント(=スポンサー)に配慮&忖度しつつ、彼らの要望を汲みながら、私たちクリエイターがきちんとそれに添って仕事をしているかを監督するわけですね。

ついでにいえば、広告やオウンドメディアの場合、私がインタビューする相手、インタビューイーは、私たちのお客様のお客様であるケースが多かったりします。例えば、私があるSaaSサービス企業の導入事例として、そのSaaSサービスの利用者をインタビューするわけですから、だから、みんなめちゃくちゃ気を遣います。絶対に失礼があってはなりません。もしもインタビュアーである私が失礼な態度で失礼なことを聞いてしまったら、私のクライアントであるディレクターや制作会社が真っ青になります。

話は横道にそれましたが、おわかりの通り、ディレクターによるディレクションというのは制作現場においてかなり重要な仕事です。何か粗相があったらインタビューをー受けているエンドユーザーの会社の信頼を大きく損なう可能性だってあるわけですから、ある意味、失敗が許されない。たとえ失敗しても速攻フォローできる力量が必要だったりします。

それほど重要な立場であるにもかかわらず、なぜかWEBコンテンツ制作の現場においては、ディレクションを軽視する傾向が見られたりします。要するに、ふんわりとした領域が曖昧な仕事なので「制作担当」としてざっくり定義づけされていたり、エンドユーザーの営業担当者が兼務するケースもあります。もちろん、悪意があるわけでもわざとでもありません。恐らくリソースが不足しているのでしょう。しかし、営業職の方がディレクターを兼務すると、どうしてもお客様の良いなりになってしまいがちです。経験の浅い制作担当者も同様。対応力、現場判断力が不足しているため、しっかり現場を回しきれないというか、きちんとお客さんを濁っていないから、現場もスムーズに進まず、制作過程においても出戻りが多くなってしまいます。

でも、まあ、兼務してくださるだけでもまだマシかも(笑)。時には、ディレクターすら存在しない案件もあります。それだけでなく、クリエイターに丸投げし、現場に顔すら出さないという人もいます。たくさんの個人クリエイターが登録しているプラットフォームによくみられる例です。何かトラブったら大変ですよね。現場で相対するエンドユーザーにいきなり無茶ぶりされても、交渉すらできない。指示書一枚で、ぽんと現場に放り込まれるカメラマンもライターも大変です。エンドユーザー対応に神経が奪われて、本来の力を発揮することができないうえに現場もうまくまわらない、そんな最悪な結果を招く可能性だってあります。

だったら、最初から私たちクリエイターに「ディレクション込みでお願いします」っていってくれればいいのに。“そこまでやらせる?”って思う人もいるかもしれませんが、私たちエーアイプロダクションのクリエイター陣はそこまでやっちゃう。現場特化のディレクションも含めて取材対応します。それが弊社のウリだったりします。

弊社のディレクター兼インタビュアーは百戦錬磨。様々な修羅場(大袈裟)を乗り越えてきました。臨機応変に立ち回るし、素早くぐにゃぐにゃになれるくらいに柔軟性がある(笑)。経験の浅いディレクターより(すみません…)よっぽど頼りになるし、エンドユーザーも満足、発注者も安心。もっとも質が悪いのは、「ディレクションもやって」との指示もなく一人で現場に投げ込まれること。どこまで口だして良いのかわからない状態が一番つらいし、私たちクリエイターもお客様も、みんな戸惑っちゃう。あまり健康的とは言えない現場ですよ。

だから、ちゃんと「ディレクション込みで!」って言ってくださいね。

私たちが考えるディレクションは、スムーズかつ的確な取材(インタビュー&撮影)が実施できるために考え得るすべてが守備範囲。事前MTGで、プロデューサーや営業さんに取材の趣旨を確認した上で質問票を制作。インタビューイーに共有した後に取材に臨みますが、同行カメラマンへの指示だし、クライアント対応、そしてインタビューワークなどすべてを含みます。営業経験の豊富なディレクター・インタビュアーを派遣するので安心してお任せいただけますよ。社内リソースが不足している制作会社様に特にお勧め。丸っと投げちゃってください!合い言葉は「ディレクション込みで!」

文責:伊藤秋廣(エーアイプロダクション)
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