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プロ・インタビュアーの特性|物事に共通する普遍的な本質を理解する力

2024年01月28日

著名文化人、アスリート、経営者、ビジネスパーソンから医療従事者まで、多種多様なジャンルでインタビューを実施し、高い確率でリピートを獲得するプロ・インタビュアー、伊藤秋廣(株式会社エーアイプロダクション代表)の強み。それは“物事に共通する普遍的な本質を理解する力”です。そんな伊藤氏が常日頃考えていることやインタビュービジネスの展望について聞きました。(聞き手:尾崎ゆき)

「伊藤さんは、構造の本質を理解する力があるね」

――伊藤さんはプロ・インタビュアーとしてジャンルを縛ることなく、活躍されています。幅広いジャンルに対応するコツはありますか。

僕は何事も総体的な捉え方をするのが、好きなんです。

先日、インタビューを受けた方から「インタビューしてもらってよく分かったんだけど、伊藤さんは構造の本質を理解する力があるね」と言われました。「そうそう、それ」って言って(笑)。

例えば、インタビュアーが科学技術について専門的に勉強したところで、その業界の人と真っ当に話をすることはできません。そうではなくて、基本の構造や物事の成り立ちの本質といったことを理解することが重要です。

――本質を理解することが重要なんですね。

物事の考え方って、共通している部分が多いんですよ。いろいろな業界の話を聞くと、基本構造が同じだと気づきます。基本の流れは一緒で、その周りにオリジナリティがある。僕は、そこが業界や人によって違うと捉えているわけです。

この基本構造を押さえつつ、インタビューでは「こういう構造の中で、御社(あなた)はこういうことをやっているんですね」とお伝えします。そのように位置確認をしながら質問してあげると、相手は話しやすいですよね。

オリジナリティの部分は専門性の高い内容なので、インタビューの場面で教わればいいと思っています。つまり、基本が分かれば、その先が分かる。意外にシンプルですよ。

寝ているとき以外、常に考えている

――伊藤さんの強みは構造の本質を理解する力だと伺いました。その力を培うためには考え続けることが大事だと思います。普段どういったことを考えているのでしょうか。

インタビュースキル向上、サービスづくり、会社運営の3つの軸で考えることが多いです。365日、24時間、寝ているとき以外、考え事をしています。

例えば、朝。取材に伺わない日は、家で20分間走ります。ルームランナーを部屋に置いているので、走りながら海外のドキュメンタリー番組を見るんです。ジャンルは音楽やアート、ファッションなどで、一番興味があるのは音楽ですね。

それらは一見すると、僕の仕事とは関係がないように思えますが、インタビューやサービスづくり、会社運営と共通する項目が多くあります。音楽であれば、表現の仕方やビジネスの展開方法、サービスを普及させる考え方。アートであれば、人の心の動かし方が学べます。世の中の表現活動にヒントがたくさんあるので、日常で考え続ける習慣がつきました。

ずっと仕事のことを考えているので、奥さんからはよく怒られるんですけどね(笑)。

――表現活動から学んだことを具体的に教えてください。

テレビ番組の出演者と自分を比較して、自分のいい部分を再確認することもあれば、共通項を見つけてインタビューの再現性を高めるヒントにすることもあります。

例えば、テレビのバラエティ番組を見て「滑舌が悪いと聞き取りづらいな」とか、ドキュメンタリーのインタビュー番組を見て「こういう話の展開はおもしろいな」といったことを学びました。

サービス提供者は、ブランディングの見せ方とお客さまが感じる実際の実力のバランスを取らないといけません。ブランディングが先行すると、期待するお客さまを裏切ることになってしまうからです。お客さまから評価されるように勉強し続けるし、向上もし続ける。当たり前のことですが、プロ意識を常に持つことが大切だと思います。

インタビューサービスの本質を突き詰める

――サービスづくりについて、どういったことを考えていますか。

いまは、2つのサービスについて考えています。「音声や動画を活用したコンテンツ制作」と「ビジネスコミュニケーションが学べるサービス」です。

インタビュアーの本質的な役割は、すばらしい考え方で活動する人や誰かの役に立つような本当に良いビジネスの価値をきちんと発掘してあげて、分かりやすい形で発信するお手伝いをすることです。

僕は「文章で論理的に訴えて、音声や動画で感性に訴えましょう」という言い方をしています。それが僕の考える発信の本質です。

僕は、人や企業の価値を正しく流通させる世界観をつくりたいと考えています。特に、本当に実力のある人やサービスが評価される世の中になるよう動いていきたい。そのためには、テキストの表現だけでは限界があると感じてきました。

今以上に音声や動画を評価していくべきではないでしょうか。なぜなら、話している声や映像を見れば、うそ偽りがないことや誠実さが正しく伝わるからです。

――サービス展開の進捗はいかがですか。

動画のコンテンツ制作は、すでに体制ができています。うちには動画班がいるので、テキストと動画のハイブリッドなコンテンツをワンストップで請け負っています。

音声コンテンツは、形にしていく段階です。実験を始めているのはPodcasts(ポッドキャスト)を使った音声配信で、まずは僕が発信者になろうと考えました。いま、その準備をしています。

僕は話すことが得意で、モデレーターの仕事も受けています。先日も、これまでのインタビューを通じて獲得した業界知識、人に話をさせる技術や盛り上げ方、タイムキープ力をすべて注ぎ込んでモデレートしました。そういった自分の中に蓄積されてきたものを、モデレートに限らず「トーク力」を活かして発信する表現者になるのが最終目標です。

なんといっても、楽しいじゃないですか(笑)。そういう楽しいサービスを見て、事業会社が共感してくれたらとうれしいと思います。いま、実際に1社からオファーが来ているんですよ。

――もう一つの「ビジネスコミュニケーションが学べるサービス」について教えてください。

僕は初めて会う人に、一瞬で心を開かせて話をしていただくというコミュニケーションのテクニックを培ってきました。それはビジネスの本質として重要な力です。ライターに限らず、その力を伸ばしたいという方に向けてコミュニケーション講座を開こうと考えています。

その延長線上の発想として、うちのサイトをインタビュープラットフォームにしたいと思っているんですよ。つまり、インタビューのスキルを上げたい人と、インタビューされて発信を強化したい人をつなげるサービスです。

インタビューの場に私が同席して、インタビュアーの指導をしたりすることも考えています。そういうことができたらいいな、というのが今後の展望です。

新しいサービスをどんどん出し続けないと停滞してしまうと思うタイプなので、新しいお客さんを増やすために何ができるかを常に考えています。今後は請け負うサービスだけではなく、インタビュアーとしてのインタビュービジネスを主導的に展開することが発展の肝になるのではないでしょうか。

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