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Podcastトークをテキスト化!【episode #06】★毒舌シリーズ★嫌な社長、ダメな社長の末路

2024年04月12日

年間500人/100社にインタビューを続けるプロ・インタビュアー伊藤秋廣が、日々の取材活動の中でキャッチした、エモくてタメになるエピソードをバシバシご紹介するPodcastをテキストコラム化。今回は、毒舌シリーズ。何度かインタビューを実施してきた、“嫌な社長”“ダメな社長”の特徴や、その末路について、少々“毒”を盛りつつ、やんわりご紹介します。

【毒舌シリーズ】“嫌な社長は没落する”という事実を語る

今日もはじまりました。本当に聴いたエモい話。エピソード6!
すこしでも皆さんの学びになればとの思いで始めた番組ですが、素晴らしい人の素晴らしい行動ばかりが学びになるとは限りません。

これは歴史小説でもそうですが、、平家物語の冒頭、沙羅しゃらそうじゅのはなのいろ じょうしゃひっすいのことわりをあらわす、という言葉で表されるように、とかくこの世はまさに栄枯盛衰(えいこせいすい)。「こういうときにこういう選択をするから」とか「そもそもそんな行動をしているから」滅びてしまうみたいな、没落に至るまでの兆しというものからも学びにつながると思っております。

かくいう私も、サラリーマンからフリーランスに独立を果たしたきっかけのひとつに、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」という小説があります。本当にベタ中のベタな話で恐縮ですが、それまで純文学一辺倒だった私がたまたまブックオフの100円コーナーで見つけた「竜馬がゆく」の文庫本を手にしたことで、ここまで大きく人生が変わるなんてことは往々にしてあるのです。

歴史小説からは多くのことを学びます。たったひとつの選択の失敗が、その後のお家没落まで連なっていくという事実を俯瞰して読み取れる、まさに自分の立ち居振る舞いの参考にしたり、どういった選択をすべきかについての教科書であります。

さて、話を戻します。年間500人もインタビューしていれば、素晴らしい人だけではなく、ハテハテと疑問符がついちゃう人も出てきます。一般社員ならまだしも、それが経営者だったりしたら、とても残念な気持ちになりますし、この会社の先行きも不安になります。

取材をしていて面白いのは、やたらと周囲の人が気を使い過ぎている社長とそうじゃない人がいるということ。大会社の社長がすべて前者ではなく、会社のサイズに関係なく、周囲に無用な気を遣わせすぎてしまう社長がいます。おつきの人がへーこらへこへこし過ぎたりする姿はこっけいに映ります。社内だけで完結するならまだしも、僕ら取材班にも同じような無用な気遣いを共有してくることもあります。

そんな環境を当たりまえのものと受け止めている人と、「固くならず、ざっくばらんにいきましょうと」いってくださる人がいます。周りが気遣い過ぎるのだと思います。本当の大物はそんな、へーこら態度を求めているわけではないのでは。

大物でも人間ができている社長は私たちに敬語で対応してくださいます。でもよそよそしくない。話が進んでいくにつれどんどん、親しみを込めた表情を浮かべてくれます。

こういった社長の会社は雰囲気が良いです。敬意を払いながらフランクな関係が感じられます。役職で呼ばない、さんづけで呼ぶとかあるじゃないですか。呼び名の問題じゃないですよ。部長!社長!って呼んでも距離感を感じない、雰囲気が良い会社なんていっぱいあります。むしろ立場が分かりやすい。

さて、番組の本筋に戻します。脱線、蛇足が多くてすみません…。
このポッドキャストでは、素晴らしい人の話は、これからもたくさん紹介するのですが、今日は他人のふり見て我がふり直せというテーマで、私がこれまで出会ったなかで、これは…という社長を軽くディスります。

ひとりは、めちゃめちゃ横柄な方でした。当時、ブイブイ言わせていた新進気鋭のベンチャーからはじまり上場を果たしたばかり。まあ、勢いに乗っていたのでしょう。

私もあんなインタビューは初めてというか、後にも先にも、あんなに失礼な態度をとられたことはないという経験でした。何を聞いても、は?みたいな態度。取材がいやだったら引き受けなきゃいいんですよ。

こちらが失礼な態度をとっているならまだしも、ちゃんと敬意を払ってインタビューをしているのに、しかも私は外部の人間じゃないですか。外部の人間にそんな不遜な態度をとるなんて…なかなかいないよと思っていました。

まあ、それでも私はプロとして何とかしなくてはならないので、なんとか取れ高確保して終えたのですが、それはそれで学びになったなと。それから数年経って、その会社の経営状態が悪くなって、外からの資本が入って、ご本人は会社に残ることを望んだにも関わらず、なんと従業員や幹部からの反対を受けて残れなかったという…。

もちろん社員に気をつかいすぎて媚びを売るっているのは違うけど、やっぱりおごるべからずというか、相手に対するリスペクトは忘れちゃいけないなと、本当に思った事例でした。

もうひとりは、グループ傘下の子会社の社長で、まあ、親会社から天下ってきたんですよね。とても良い人だったんですけど、優秀な周りのスタッフに支えられすぎちゃって、インタビューの時に、まったく自分の言葉を持っていないという方がいまして。

質問に対して、いちいち原稿を読む、国会答弁みたいだなと思いつつ、私も本人の言葉というか本質的な話をしてもらいたいと思って、事前質問にないことを聞くと、答えに困ったり、広報担当を呼んで確認したり、何度も申しますが国会答弁の大臣にインタビューしているのかと思ったくらい。で、いい方なんですよ。

同世代だし。いわゆるバブル入社組で、下の優秀な世代から軽視されているのが、痛いほどよくわかる。心の中で「頑張って!」って応援しちゃいました。

とにかく、色んな社長がいますし、私も尊敬できる人の言動や考え方はうまくパクリたいし、あららっていう人については反面教師として、自らの言動を正していくための教材とさせていただければと思っています。

ということで、今週も忖度なしでしゃべらせていただきました。次回もよろしくお願いいたします。

Podcast「年間500人以上に取材を続けるプロ・インタビュアー伊藤秋廣が、本当に聴いたエモい話」
https://a-i-production.com/podcast.html

 

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